パワーデバイスを用いた口蓋扁桃・アデノイド手術の手引き
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【コブレーターによる EPA 手術のエビデンス】 多くの報告はアデノイド切除術とともに口蓋□桃摘出術あるいは口蓋□桃切除術を併施した症例に対する検討であり、出血量や術後□痛は口蓋□桃手術の影響を強く受けていると考えられ、アデノイド切除術単独におけるコブレーションの有効性を検討した報告は少ない。最近報告されたコブレーターによるアデノイド切除術の有効性に関するレビュー結果を表 1 に示す 4)。 コブレーターによるアデノイド切除術の有効性を、主な評価項目について解説する。・術中出血 Özkiri□ らの 60 例を対象とした検討 5)および Di Rienzo Businco らの 40 例を対象とした検討 6)にて、コブレーションアデノイド切除術は従来法と比較して、術中出血量が有意に少ないことを報告している。・術後出血 Calvo-Henriquez らのレビュー 4)によれば、コブレーターによるアデノイド切除術はマイクロデブリッダーを用いたアデノイド切除術比較して、術後出血の頻度は少ないとされる。・術後□痛 Di Rienzo Businco らの 40 例を対象とした検討 6)にて、コブレーターによるアデノイド切除術は従来法と比較して、術後□痛が有意に少なく、早期に日常生活に復帰できることを報告している。・手術時間 コブレーターによるアデノイド切除術は輪状刀を用いた従来法と比較し、手術時間がやや長くなることが指摘されている。Alaskarov は、輪状刀でアデノイドの大部分を切除した後、コブレーター で遺残したアデノイドを除去することで、手術時間を短縮することができると報告している7)。・再増殖 Kim らは 188 例を対象とした後方視検討 8)にて、無症状である症例も含めて 25 例(13.3%)が 1年後に再増殖を認めたことを報告している。・耳管機能 Gül□en らは 72 例を対象とした RCT9)において、従来法と比較し、コブレーターによるアデノイド切除術は術後の耳管機能が良好であることを報告している。 パワーデバイスを用いた口蓋□桃・アデノイド手術の手引き51

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