リンパ組織だけを可及的に減量する、Class 2 のより精緻なパワーデバイスによる被膜内口蓋扁桃摘出術(Powered Intracapsular Tonsillectomy:PIT)が可能となった。このうちマイクロデブリッターを用いた方法は、2002 年に米国の Peter Koltai が導入した方法であるが 6)、その他にもコブレーター(Coblation Intracapsular Tonsillectomy:CIT)やラジオ波焼灼、CO2 レーザーを用いた方法などが行なわれている。近年特に欧米においては、2-3 歳の低年齢児の睡眠時無呼吸症に対する手術症例数が増えてきているが、3 歳未満では口蓋扁桃摘出術(cTE)後の呼吸困難や脱水症、後出血などの合併症の発生率がより高いことが知られており8)、特に低年齢児の手術においては可能な限り安全な手術法の選択が望まれる。 口蓋扁桃の血管床を解剖学的に観察すると9)、被膜内の扁桃組織実質内の血管は、被膜や被膜外組織の血管に比べて有意に細いことが知られている(図 1)。実際に従来型の口蓋扁桃摘出術(cTE)よりもパワーデバイスによる口蓋扁桃切除術(PIT)の方が術後出血、特に術後後期出血が起き難いというエビデンスが近年明らかとなってきている。図 1文献 9) Lee HH. Clin Anat. 21: 33□37, 2008 から パワーデバイスを用いた口蓋□桃・アデノイド手術の手引き22
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