パワーデバイスを用いた口蓋扁桃・アデノイド手術の手引き
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【コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術のラーニングカーブ】・コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術、は症例数を経験することで手術時間の短縮や術中出血量の減少が得られ、ラーニングカーブを認めることが報告されている4,5)(図 9)。【コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術のエビデンス】(表 2) これまでに多くの報告で、コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術は術中出血量が少なく手術時間が短縮されるとともに、術後□痛が少ないことが示されているが、エビデンスレベルの高い研究は少なく、2017 年にアップデートされた Cochrane Database of Systematic Reviews において、コブレーション□桃摘出術が他の方法よりも有益であるかどうかを検証するには、適切なRandomized controlled trial が必要であると結論されている6)。・術後□痛 コブレーション□桃摘出術は術後 1 日目では、□痛が少なく、標準化平均差(SMD)が -0.79(95%CI -1.38〜-0.19;538 例;6 本の論文)であるというエビデンスがある。一方で、3 日目ではSMD が -0.44 に減少し(95%CI -0.97〜0.09;401 例;5 本の論文)、7 日目ではほとんど差が消失する(SMD -0.01、95%CI -0.22〜0.19;420 例;5 本の論文)。これは、コブレーション□桃摘出術は術後早期の□痛軽減に寄与する可能性を示しているが、エビデンスレベルは低く、さらなるデータの蓄積が待たれる。・術後出血 術後出血については、従来法と同様の頻度の早期出血があるとともに、コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術では晩期出血のリスクのわずかな増加の可能性が除外できない。 早期出血のリスクは他の方法と同様であった(リスク比(RR)0.99、95%CI 0.48〜2.05;2055 例;25 本の論文)。一方で、晩期出血のリスクは、リスク比 1.36(95%CI 0.95〜1.95;2118 例;25 本の論文)であり、対照群の中央値をベースラインリスクとすると、コブレーション群の絶対リスクは5%であった。・その他の因子 研究デザインや検討項目が様々であり、通常の食事または活動を再開するまでの時間、コスト、創部感染、再手術における有意な差は不明である。パワーデバイスを用いた口蓋□桃・アデノイド手術の手引き12

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