【コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術の Tips】・手術機械と拡大視 ほとんどの手術手技は、□桃把持鉗子とコブレーターのみで行うことができる。切離面が白色に変性するため、若干被膜がわかりにくく、慣れるまでは拡大視下での手術が推奨される。・□桃組織の牽引 口蓋□桃は小さく見えても、埋没部が大きい場合がある(図 6A)。鉗子を用いて□桃組織を内側に牽引し、外側の進展範囲を確認する(図 6B)。また、□桃組織を内側に牽引することで、前口蓋弓粘膜が進展されるため、前口蓋弓粘膜を温存することができる。・□桃被膜に沿った切除 □桃被膜と筋層の間には疎な結合組織の層が存在する(図 6C)。この層で剥離を行うことで、出血を最小限にできる他、血管の同定も容易になる。・こまめな止血操作 少量の出血でもその都度止血を行い、切除部位の良好な視野の確保に努める。・術後管理 コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術における術後管理は従来法と大きく変わらないが、術後□痛が少ないことから創部安静が不十分になりやすく、注意を要する。 コブレーターによる被膜外口蓋□桃摘出術後の創部には、従来法よりも厚い白苔が付着し、術後 1 週間から 2 週間で徐々に脱落し、上皮化が完了する(図 7)。本法でも、他 の 手 術 法 と 同 様 に 早 期 出 血 と 晩 期 出 血(Early & Late bleeding)がみられるが、他の被膜外摘出手術に比べて晩期出血のリスクが若干高いという報告が複数ある2,3)。創部の感染や物理的刺激により上皮化が完了していない領域の白苔が脱落すると、晩期出血をきたすことがある。多くの場合、安静による経過観察や凝固処置で止血が可能であるが、止血困難な場合には全身麻酔下での止血術を要する。パワーデバイスを用いた口蓋□桃・アデノイド手術の手引き10
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